通常国会開会前に菅政権の3つの大罪を正す 社会観察雑記帳―市民感覚の何かおかしい㊻―通算74回目投稿

      通常国会開会前に菅政権の3つの大罪を正す

                                                                                                              2021年1月17日記
   コロナ感染爆発といってよい状況のなか、ようやく1月18日から国会が開かれる。菅政権が発足して、9月と10~12月に臨時国会は開かれたが、いずれも短期間に設定どおり閉幕し、コロナ対策での特措法改正などが政府与党の無策により改正されずに放置されてきた。この間に緊急事態宣言を11の都府県に出す状態で、こんな無責任な政府は、日本国民として情けない。
 本稿では、安倍政権を継承するといって発足した菅政権のこれまでの大罪を項目として挙げ、その大罪にある課題を通常国会で実効性のある政策実現によって克服されることを願う目的で記すものである。

 

大罪その1:コロナ感染拡大阻止政策の大失敗


(1)2020年12月以降の医療体制崩壊状態を招くまでの間の政府としての無策
  ①第1波収束後の春夏期に何をやっていたのか
   例)病床拡大、隔離施設確保、医療人材確保、病院経営支援
(2)感染拡大防止策の硬直化(フレキシブルな政策変更の発想なし)
  ①PCR始めとする検査 重点を絞った検査に拘泥、無症状感染者発見の策無し
  ②経済政策優先 GoTo政策強行、停止遅れによる人流活性化と意識の鈍化
  ③分科会、諮問委員会等の専門家集団のミスリード修正なし、交代なし
(3)情報公表の無策(意図した情報隠し?)
  ①科学データに基づく説明の不足
  ②国民への周知手法に工夫無し、アピール力無し
  ③記者会見での制限ルール(一人一問等)の弊害
(4)国会開催判断の全くの誤り
  ①菅隠しとしか思えない国会開催軽視(臨機対応を自ら放棄した大罪)

 

大罪その2:国民からの信頼を得る姿勢・努力なしで政府への信用大失墜


(1) 国会での答弁軽視
① 官僚作成答弁の丸読み
② ごはん論法、ごまかし・すりかえ、理由・根拠示さない強弁の繰返し等々
菅首相自ら出席拒否(緊急事態宣言の議院運営委員会への説明)
(2) 菅首相の政治信条が危険
① 人事権を振りかざしての官僚統制
② 異論を封じ込める安倍政権時の手法を継続

 

大罪その3:安倍政権の誤りをそのまま引き継ぐ愚行


(1) 日本学術会議新会員の6名任命拒否という違法行為の強行
(2) 安倍晋三後援会の桜前夜祭への国会説明無策→信頼回復を失する無策
(3) 河井夫妻の買収等、吉川の収賄など、自民党議員の金にまつわる犯罪への党総裁としてのダンマリ

 

 以上の大罪項目を正す政策立案、法改正等を通常国会では期待したい。第3次補正予算、特措法・感染症法改正、次年度予算が主な審議項目であろうが、予算と法改正では、緊急な感染収束対策、医療体制崩壊阻止→正常化、中期的な感染防止システムの構築などを最優先に、実効性のある政策実現を望む。くれぐれも、経済対策両立が感染収束遅れとなるような優先順位を取り違えた政策立案のなきよう良識ある審議を望む。

 

 そのうえで、大罪その3に掲げた日本学術会議問題」「安倍晋三桜前夜祭問題」等は、コロナ対策審議が落ち着き、感染拡大収束のめどが見える段階では、きっちり議論を再開し、落とし前をつけることは必要であろう。

 

日本学術会議側も、コロナ感染拡大が落ち着いた段階で、6名の再任命を求めるアクションを起こすべきではないのか?

*大罪の個々の項目に関しては、別途稿を起こして考察してみたい。