民、信無くんば立たず
市民感覚の何かおかしい㊺ 社会観察雑記帳 通算投稿73回目
2020年12月29日記
標題は、論語に記されている孔子の政治に対する教えであり、三木総理や小泉総理も好んで使っていた格言。安倍晋三も2017年6月のモリカケ問題で支持率急落を受けての記者会見で「指摘があれば都度真摯に説明する」との弁の枕言葉で使用したり、施政方針演説でも使っている。
意味は、政治(国政)の要諦は、兵(現在で言うなら国防軍備)よりも、食(現在で言うなら食糧確保)よりも、民(現在で言うなら国民)の政権に対する信頼が一番重要であるという格言で「国民の信頼なくして国政を動かすことは難しい」という当たり前の教え。
翻って2020年の日本の国政を振り返ると、前半は安倍晋三、後半は菅義偉政権が国民の信頼を得ていたのか、私の感覚では否である。
極端に言えば99%善政をしていても1%の悪政=不正や重大な嘘・ごまかしがあると信頼なしとなる。
*私の感覚では両政権とも善政部分は極めて少ないが…
以下に2020年での悪政部分を列記する。
(安倍晋三)
黒川検事長定年延長のための無茶苦茶な法解釈変更強弁
国家公務員法改正(定年延長)に合わせた検察庁法改正案上程の無理筋
新型コロナ対策での科学的、論理的根拠なき政策展開
学校一斉休校
アベノマスク全国民配布
検査体制整備遅れ
補正予算でのGoTo巨額計上、予備費巨額計上
(菅義偉)
日本学術会議新会員のうち6名任命拒否を論理的・合理的理由説明なしに強行
新型コロナ対策の後手後手対応
感染拡大期にGoToトラベル強行
医療体制整備支援の無策(とみえる体たらく)
臨時国会の早々の幕引き=遅滞なく対策を、先手先手の対応という発言のむなしさ
官僚作成?文章を読むだけの聞き手の心に響かない説明
(おまけ)
12月25日安倍晋三が桜を見る会前夜祭に関する答弁修正を衆参両院議長に申し出た質疑の内容がひどかった
法政大教授の上西充子先生のツィッター投稿文章に詳細は鋭く指摘されているが、自ら答弁修正を申し出ながら、修正箇所・正誤内容は提示せず、野党の質問(ホテルの明細書、領収書、2014年から未記載とした理由等々)には真相を語らず、これで終了後に記者団に説明を尽くしたと強弁。
こうした国民を愚弄した対応では、支持率急落で国民の信頼が無くなるのは当然である。
安倍晋三の議員辞職、引退は当然であろう。また、新型コロナ禍の緊急時ではあるが、菅義偉には早々に退場してもらい、信頼を取り戻す国政を一刻も早く再構築してほしい。