社会観察雑記帳 ー市民感覚の何かおかしい㉙ー 5月11日衆参予算委員会集中審議を聞いて 通算投稿54回目

           ー市民感覚の何かおかしい㉙ー 

5月11日衆参予算委員会集中審議を聞いて       通算投稿54回目
                        

                               2020年5月12日記

 

 2020年5月11日(月)午前が衆議院、午後が参議院予算委員会集中審議があり、NHKが中継した。
 安倍首相、加藤厚労大臣など、答弁側は、野党質問者に対し相変わらずの①質問に周面から答えない、②質問外の政策経過を長々答弁する、③論理をすり替える、矮小化するが目立ったが、以下には、課題ごとに感じた問題点を列挙したい。


【新型コロナ禍 感染編】
1. 専門家委員会が示す実行再生産数、8割接触削減の効果、陽性率などのデータの算出根拠、バックデータ、主張の論理性が明示されていないので、専門家委員会への信頼が100%とならない。
2. 政府の出すデータ(感染者数、死者数、退院者数など)がリアルタイムではなく(数日タイムラグあり)、かつ県からの集約手段がFAXというお粗末さが露呈しており、危機感が感じられない。
3. PCR検査数の拡大=感染者・非感染者の選別と隔離の徹底が、2月段階からの拡大テンポが遅すぎて、政府の本気度が感じられない。答弁では、言い訳としか思えない、出来なかった理由を述べるのみで、どうすれば出来るかの前向きな説明がないし、今後の対応も現行の延長線上でしか考えていないとしか思えない。

 

【新型コロナ禍 経済補償編】
1.第一次補正で決めた雇用調整給付、一律給付など、実行が遅い。そもそも本予算で追加できたものを、通常のスケジュール感で本予算成立、補正予算編成という感度でいること自体危機感のなさの表れ。
2. 家賃補償、学生支援などの緊急性を要する支援策も、緊急事態期間延長に伴う追加対策の内容表明も遅すぎて、政府に対する信頼感は地に落ちている。
3. 緊急事態宣言解除の条件の公表も遅い。5月14日に専門家会議の意見を踏まえ公表したいといいながら、西村大臣は個別の県名をあげながら解除を示唆するなど、説明に一貫性がない。

 

検察庁法改正案審議強行】
1.11本一括提案はもってのほか。
2.法務大臣欠席審議を強行する与党国対を許してはならない。
3.黒川検事長の勤務延長の閣議決定が根拠一貫性を欠いていることの決着がついていない中で、法改正で後付けしようとすることは許してはならない。
4.準司法官という特殊性を認めない政府提案を許しては将来に禍根を残す。
5.コロナ禍のどさくさに審議強行し、成立を図ろうとするならば、この報いを受けさせなければならない。
6.公明党はこの無茶を許すのか。自民党議員はこの暴挙を許すのか。
7.5月8日からのツィートデモ世界一数の減少を無視する政権の態度は許せない。