年金生活に入った普通の市民感覚の吐露 ーそもそもこれでいいの ⑳ー 安倍晋三総理の組織リーダー要件を考える 通算投稿40回目

   安倍晋三総理の組織リーダー要件を考える   通算投稿40回目

                               2020年1月28日記

 

 2020年1月現在の日本政府のリーダーは、安倍晋三総理大臣である。また、安倍総理が任命した麻生副総理兼財務大臣、菅官房長官など、閣僚たちも政府のリーダーの一翼を担っている。

 総理大臣は、国政選挙で選ばれた議員がその議員間の選挙で選ばれ、その総理大臣が閣僚はじめ政務三役を任命する。その大半が政治家の行政府リーダーと国家試験を経て官僚になった職員とで行政府は構成されており、一概に一般企業などと同様に論じられない部分もあるが、企業も行政府も、はたまた政府自体も組織という点では同じであり、組織をその目的に沿って円滑に運営することがリーダーの最も大切な役割のひとつである。(もうひとつの大切な役割には健全経営がある)
 

 組織を円滑に運営するためのリーダーの要件は、様々あると思われるが、私が一番重要と思う要件は、その組織の構成員、ステークホルダーから信頼を得ているか、という点だと考える。
      リーダーの要件
       信頼感
       情報収集・分析能力
       決断力・判断力
       人を見る目、人材活用能力 等々


 組織には様々な利害関係を持つステークホルダーが存在しており、すべてのステークホルダーから信頼があることがベストなリーダーであるが、現実には相反する利害が存在したり、組織防衛の観点からの強権発動をせざるを得なかったりなどと、時には非情な決断が必要な局面もある。

 ただ、そうした局面でも、それまで信頼があり、非情な決断をした場合でも、その理由に合理性、納得性がある場合は、その決断によりマイナスの影響を被る層の中にも理性では決断を受け入れる層が過半を占めるのもまた現実の日本国民・社会の姿ではなかろうか。

 

 前置きが長くなったが、憲政史上最長政権を継続中の安倍晋三総理の「信頼感」というキイワードに関するリーダー要件は合格点なのだろうか。
 私の評価は、全くの不合格である。森友・加計問題、桜を見る会問題での権力私物化、年金、教育、社会保障等での公約不実行、外交でのトランプ一辺倒などなど、およそ「信頼」がおけるから安倍総理に国の舵取りを任せておけば安心だというような局面は一切なく、むしろ逆に日本を世界の中でも、日本の歴史上でも国の有り様が徐々に悪くなっていることの最大の責任者であろう。
 なのに、選挙では常に自民党が現有勢力を維持し、内閣支持率も安定している。これは、国民の政治へのあきらめと消去法思考が要因として考えられ、政治の世界での対抗勢力とメディアの責任も大きいと思う。
 「信頼感」のない安倍総理がいくら政策成果を自慢しようと、憲法改正を訴えようと、それらの言動は虚しく響くだけで、信用がおけないし空回りでしかない。権力と統治システムを握った現安倍総理安倍内閣が「信頼感」を得ていない状況のまま漫然と政権が続いていくことは日本国民にとって大きなマイナスであり、一日も早く権力と統治システムをとりあげなければならない。

 

 安倍総理だけではない。麻生副総理・財務大臣もその失言、責任をとらない姿勢、発言時の態度等およそ「信頼感」がある政治家とは評価できない。