年金生活に入った普通の市民感覚の吐露(時事)-そもそもこれでいいの⑭- 予算委員会 安倍政権のはぐらかし答弁     通算投稿29回目

                                     -そもそもこれでいいの⑭-
   予算委員会 安倍政権のはぐらかし答弁     通算投稿29回目                                                                                               2019年11月8日記す

11月6日衆議院、8日参議院予算委員会が各4時間(短か‼)開催され、菅原、河井両大臣辞任、英語試験延期問題など、内外課題の集中質疑が行われました。
NHKで中継されたので視聴しましたが、安倍首相のはぐらかし答弁のひどさ、それを深追いできない野党質問者のはがゆさが目立った2日間といった感想です。

11月6日衆議院

大串議員)辞表受理する前に、任命者として辞任した両大臣に事実関係を問うたか。
安倍首相)閣僚であるなし、与野党を問わず説明責任は本人にある。両人とも辞任に際し説明すると言っている。
*質問に正面から答えず、はぐらかしている。
〇質問者は聞いていないことを念押しして、なぜ聞いていないかを突っ込むべきだった。

大串議員)萩生田文科相の身の丈発言、初年度は精度向上期間発言など文科相として不適格と思うが、任命者としてそう思わないか。
安倍首相)身の丈発言は、本人が謝罪・撤回している。職責を果たしてもらいたい。
文科相としての発言の適格性について正面から答えていない。
〇適格と答えないことは適格でないということとの論法で、深追いすることも一法だった。

塩川議員)辞任大臣は適材適所という任命時の説明の根拠は何か。
安倍首相)副大臣を経験していること、党内部での経験から適材だったが、結果的に辞任した批判は素直に受け止める。本人に説明責任はある。
塩川議員)本人が説明するだろうと言うが、任命責任という点で説明を指示するのが任命者の責任ではないか。国会で説明させることが任命者の責任ではないか。
安倍首相)両名とも本人が説明すると言っている。
*質問に正面から答えず、はぐらかしている。

 

●結局、質問時間が極めて短いうえに、関係ないことを答弁時間で言う手法が蔓延しているため、質疑が深まらない。

 

11月8日参議院

●福山議員、徳永議員も両大臣の辞任、英語試験延期の文科相責任を問うたが、安倍首相、萩生田文科相の答弁は衆議院と同じで、質問に正面から答えず、はぐらかしてばかりであった。

福山議員)両大臣の辞任に関し、総理としての責任の取り方は口だけではない行動があるのではないか。
安倍首相)行政を遅滞させないため後任を速やかに任命した。私の責任は、公約に掲げた経済再生等を実現させることにある。
徳永議員)英語試験延期は当事者の高校生だけでなく様々な人々、業界に混乱と迷惑をもたらした。このことの責任の明確化と責任の取り方を問う。
萩生田文科相)延期の責任は大臣である私にある。責任の取り方は、不安のない制度に直し、本来の目的の沿った制度にすること。

 

●そのなかで、最後26分しか持ち時間がない共産党の田村議員の首相主催の「桜を観る会」の公費の使い方のモラルハザード崩壊の質問は出色でした。質問のテーマを絞り、証拠、証言をしっかりバックデータとして用意し、かつ、安倍首相の後援会参加に焦点を当てた質問で、内閣府事務方、安倍首相まともに答えることができないものでした。
これが事実であれば、公費の乱用(公費を使った買収行為?)と認定されてもおかしくない、安倍政権のおごりの一端といえます。

共産党の提起であり金額も1億にも満たない案件なので、立憲・国民・社保・無所属等の野党共同会派やメディアは大きく取り上げないかもしれませんが、権力者は抑制的であるべきことのモラルが崩壊している好事例であり、是非追跡取材・検証をし、事実を明らかにしてほしいところです。

 

田村議員)首相主催で公費支出の「桜を観る会」が、参加者、予算がうなぎのぼりに増加している。参加者のSNS発信でわかることは、自民党議員の後援会関係者の参加者が増加していることがよくわかる。安倍首相の地元山口県の後援会も400名~800名規模で参加し、安倍首相夫妻も前夜のパーティーから記念写真を撮っている。また、当日は開門が8時半にもかかわらず、山口県後援会参加者は8時前に会場入りし、安倍夫妻と会場での記念写真を撮っている。その際、安倍事務所のスタッフが参加者の行動を引率し、手荷物検査もなく会場入りしているとの証言を得ている。事実か。
安倍首相)セキュリティーに関することであり、個々の問い合わせには答えることはできない。

 

首相主催の「桜を観る会」の田村議員の指摘
  昭和27年から首相主催で内閣府公費使用し設営・開催
  安倍首相に至るまでは参加者1万人程度、経費1千万円強
  2014年度からしかデータは提供してもらえなかったが、
  2014年参加者1万3千人、3千万円と予算の2倍弱
  2019年参加者1万8千人、5千5百万円と予算の3倍以上
  開催要領によると「その他各界で功績のある人」が参加者増加の主因としか思えない
  参加者のSNS発信を検索すると、各府省の人選ではなく自民党議員の割振りを内閣府が招待状発送していること、後援会加入者を招待していることがわかる
  参加経験者の証言も複数ある