社会観察雑記帳 -市民感覚の何かおかしい79-  通算投稿123回目 2023年7月5日衆議院閉会中審査 マイナンバー関連特別委を聴いて

      2023年7月5日衆議院閉会中審査 マイナンバー関連特別委を聴いて

                                                                                                                     2023年7月5日

   2023年7月5日13時から4時間、国会閉会中審査としてマイナンバーにテーマを集中させた衆議院特別委員会が開かれた。大臣は河野デジタル相、加藤厚労相、松本総務相の3人で、岸田総理は欠席。質問者は、自民3名、公明1名、立憲3名、維新2名、国民1名、共産1名と多く、一人当たりの時間も短く、内容も表面的と感じ、全くの期待外れであった。

   自民の質問者は、マイナンバーカード推進の立場から、河野大臣に保険証化や制度自体のメリットを説明させる質問に終始し、野党も多勢に無勢のためか、本質論より健康保険証との選択制やスケジュールありきの健康保険証廃止、総点検等を指摘するだけで、3大臣の失言や矛盾を引き出す論戦とはならなかった。

   マイナンバー関係の法改正を国会開会中に議論しているときに、当初の税金、社会保障、災害対策分野に限った制度の件、カードは国民の選択制の件、健康保険証の2024年10月廃止という非論理性、非現実性などは、ニュースとしても野党の声の大きい主張としても聞こえてこなっかった印象があるので、そのことを再度詰めてほしいし、何よりメリットばかり強調する胡散臭さを背景に、デメリットの指摘、オードリータン氏の指摘(デジタル化はリスク分散が基本、最弱者をターゲットに設計)を改めて詰め寄ってほしかった。

   TVは入らなかったので、今日の審議はニュースとしての価値はほぼないと思われるが、参議院でも閉会中審査をするなら、もっと政府を慌てさせる質疑を期待したい。