福島伸享(のぶゆき)ユーチューブ一月万冊安富歩氏との対談より
2023年2月16日記
2023年2月1日にYou Tube「一月万冊」で安富歩氏と対談した福島伸享氏の国家安全保障論が、現岸田政権が閣議決定した防衛三文書を痛烈に批判していると同時に安全保障の方向を明確に示していると思うので、名言第3弾としてここに投稿します。
* 福島伸享:通産省出身の衆議院議員、2022年10月総選挙で復活(現在無所属・有志 の会)
岸田政権が閣議決定した安保三文書の痛烈批判
ア. 予算倍増(5年間で43兆円)とか、装備品整備計画が目立つが、国民の間に何をするのか、何のためにするのかの議論・説明がなされていない。
イ. 抑止力というが、対象は誰か、何に対する抑止力化が説明されていない(明文化もない)。
ウ. 中国、ロシア、北朝鮮が想定されるが、各々相手の「意図」と「能力」の分析、我が国の実情分析、そのうえでの彼我の関係考察等文書に記されていない。何が脅威なのか定義すらされていないし、分析もない。
エ. アメリカにやらされたとの見方は正しくない。むしろ日本自らがすすんでアメリカ従属の選択をしている。
オ. GDP2%は、額の国際比較の数字であって、肝要なのは自衛のために必要な額の算出で国際比較ではない。
カ. 反撃能力(敵基地攻撃能力)でも、情報収集力、収集量、独自入手か米軍依存かなど、何も記述していない。
岸田政権はじめ自公政権の体質批判
ア. 自公政権は、国のことを考えていないし、その能力もない。目先の権力維持が最優先課題。
イ. こうした政権が長期化したことで、官僚も国益より省益優先(財務省は増税の道筋がつけばそれでよい)。
ウ. 信念と思料を有する中心人物がいなかった不幸。
福島伸享氏の名言
「国家と政府は違う。国民の生命と財産を政府が守るのは当り前のことであって、国家を維持・発展させるには、あらゆる分野の安全保障にプラスして文化等目に見えないものも含めた国力を強化してゆくことこそ重要である。」
「政治は文化の集大成である。」
「国力を強化するに必要なサイエンティフィック・マネジメントを政治の側が行わないといけない。」
例)100兆円の国家予算を生活、文化、教育、防衛等どう配分するのが全体最適となる
か
100兆円の歳入はどのようなバランス・割合で調達することが国力最大化につながるか
を国家発展の観点から合理的、理論的、国際的観点から立案し、そのうえで彼我の諸情勢をふまえ政治判断の有無を考える、このような政治が必要。
三文書の批判、この10年間の自公政権批判、国家発展のための方向性は賛同するものがある。
2月15日の衆議院予算委員会で自民の石破茂氏が防衛政策で質問した内容が、福島伸享氏の持論にかぶるものが多かった。
「意図」と「能力」を分析しているのか。
猪瀬直樹氏の「昭和16年夏の敗戦」の二の舞にならないのか。
トマホークの有効性が見えない
等々
以上