ワクチン不足の真相がわからない=政府説明を信用しろというのが無理 社会観察雑記帳 -市民感覚の何かおかしい56-  通算投稿91回目

  ワクチン不足の真相がわからない=政府説明を信用しろというのが無理

                                                                                                                       2021年7月9日

 

   6月に入り、高齢者へのワクチン接種が順調に推移していた矢先、ファイザー、モデルナともに接種現場への供給数量が制限されるという事態が長びいている。
 
ファイザー
 自治体接種の銘柄で、集団・個別ともに市区町村単位の自治体の接種計画に沿って、河野太郎指揮のもと政府がアンプルを供給する仕組み。接種後は接種者(自治体受託もあり)がシステムに入力し、政府で一元管理する仕組み。

 総量ベースでの政府説明は次のとおり。
 調達              供給             接種
 6月末までに1億回分輸入済   6月末までに9千万回分送付  6月末5千万回
 9月末までに残7千万回分輸入予定


 従って、総量では85百万人2回分確保できており、6月末時点で4千万回分が接種場所に在庫として偏在しているから、一部で不足感が出ている。7~9月は6月までの供給量水準とはならないが、7月以降の供給計画を前倒しで連絡するので、自治体で調整せよ。

 この政府説明を素直に信用してよいものか?これまでさんざんごまかしの説明をしてきた現政権、前政権なので…


 内閣府HPの7月6日現在では、総量ベースで見ると、医療従事者は11百万回で2回終了率85%、高齢者ほかは40百万回で2回終了率52%、1回終了し2回目待ちが12百万回となっている。従って、在庫4千万回のうち、1.2千万回は2回目分としての在庫とみるべきで、いかにも自治体の怠慢で在庫が4千万回分あるのが不足原因としているのはいかがなものか。本当に、在庫が原因なら、システム上で在庫があるはずの自治体と個別に調整するくらいの労力は厚労省内閣府はするべきである。

 

 検証すべきは、6月末までに9千万回分供給したとしている事実関係である。どの自治体にいつ、どれだけ供給したのかデータを公表して検証する。そして、自治体はその供給分をいつ、どこで、どう接種したかを公表し突合せする。(本当に、1億回分輸入し、9千万回分供給したのかが、信用できない政府の言い分なので検証が必要)

 

【モデルナ】
 自衛隊の大規模接種、自治体の大規模接種、職域接種用として活用する銘柄で、政府説明によると、6月までに4千万回分、9月までに1千万回分の5千万回分調達しているとのこと。
 しかし、河野太郎の驚くべきカミングアウトがあり、ゴールデンウィーク前に分かっていたが、モデルナと合意済みで6月までに1370万回分しか調達していないとのこと。

 

 こんな、調達時期変動がありながら、自治体大規模接種、職域接種を一大キャンペーンで拡大し、あげくに、参加申し込みが集まりすぎて申し込み中止を出さざるを得ない大失態を演じている。お粗末としか言いようがない。

 

 そもそも、医療従事者、高齢者、基礎疾患者、エッセンシャルワーカー、そして一般者の優先接種順位を当初大宣伝しておきながら、途中で菅総理の一声で接種実績拡大が至上命令となり、優先順位も自治体判断とし、職域接種にいたっては政府の音頭取りで集めるだけ集めさせた罪は重い。

 

【まとめ】
 今回のような失態をする政府は退場してもらわなければならない。


 ワクチンが切り札ということで、あらゆる階層が接種拡大に協力的であったにもかかわらず、はしごを外す行為を平然と行い、その原因、説明も自分たちの不備は棚に上げて(VRSシステムの使いにくさ、不備)、情報もオープンにしない、こんなことではますます政府の言うことを信用しなくなる。

 

 基礎疾患者がワクチンを待っている。2回目接種難民が待っている。本来、頭のいい官僚の英知を絞り、無能政治家のいうことを聞かず、早急な解決策の提示を期待する。