社会観察雑記帳 -市民感覚の何かおかしい㊸- 2020年11月17日参議院内閣委員会での田村智子議員の説得力ある訴え通算71回目投稿

 2020年11月17日参議院内閣委員会での田村智子議員の説得力ある訴え

                              2020年11月19日記す

 

 40分の質疑時間の後半半分が、日本学術会議新会員任命拒否に関する質疑でした。
 政府が主張する論点のうち、憲法15条1項を根拠にした判断について、国民に対して責任を負えない場合とはどのような場合か、②推薦通り任命する義務はないという解釈が1983年任命制に法改正して以来一貫した考えということを証する解釈文書、会議録、想定問答など提示せよ、③40年前の中曽根総理答弁ではっきり発言・説明していることをその趣旨がわからないという無責任さ、を質疑によって政府答弁のでたらめさ、逃げ・ごまかしを明らかにしたのち、質疑の最後に訴えた発言を再録します。
 ツィッターYouTube等でも披歴されているので、是非多くの市民の皆さんに視聴していただきたい。

 

 『法制局や内閣府の官僚の皆さんにね、私は言いたいですよ。皆さんがやるべきことは、こんなことではなかったんですよ。人事介入が始まったときに、これは法律上ダメだと、かつてやったことがないと言って止めることですよ。
 それを止めもしないで。法制局まで迎合するんですか。何が一貫した考え方ですか。83年の真偽を何も顧みないような、それで了とする。
 こんなことになってしまったらね、日本の国の法の安定性ってどうなるんですか。これが法治国家と言える事態なんですか。人治主義ですよ。政権によってコロコロと法の解釈が変わる、過去の国会の会議録を軽んずる、無視をする、都合の悪いものはみないことにする、趣旨がわからないという、だから私たち取り上げているんですよ。
 これね、民主主義にかかわる問題なんです。学術会議だけの問題じゃないんです。こんな風に法律が軽んじられ、法解釈をゆがめて、ゆがめておいて一貫した考え方だと、そこまで開き直る。これ、あっちゃダメです。
 今一度、本当にまじめに、法制局、これでいいのか、内閣府、学術会議事務局、これでいいのか、考えていただきたい。』

 与党(自民党公明党)議員のなかにも、弁護士資格保有者、官僚経験者が数多くいますが、その議員たちは政権の今回の強引なすすめ方に納得しているのだろうか。納得しているのならば、①、②、③についての説得力ある説明を選挙区有権者にするべきである。政権のすすめ方が無理筋と思っているならば、与党の立場であっても声を上げるべきである。