社会観察雑記帳 -市民感覚の何かおかしい-85 通算投稿131回目 2024年初その1 能登半島地震対応不合格 2024年1月19日

社会観察雑記帳 ー市民感覚の何かおかしいー85

                  2024年初その1 能登半島地震対応 不合格

                                                                                                                   2024年1月19日

 2024年元日夕刻、最大震度7能登半島地震が起き、石川県能登地方が最も被害が大きい状況だが、石川県全県、近接の富山県福井県新潟県等にも甚大な被害をもたらした震災となった。

 
 発生が夕刻で夕闇がすぐ訪れたこともあり、建物倒壊、津波被害、志賀原発被害など詳細は翌2日早朝から徐々に判明してきたが、政府の災害対策施策の初動は、後手後手と評価されても仕方のないものであった。

 

 第1に、3~4000年に一度の隆起・陥没の激しい地震輪島市珠洲市につながる道路の寸断、孤立集落が多数発生し、道路復旧が最優先で求められたにも関わらず、自衛隊、消防、警察といった公的機関の支援の初期投入が逐次投入、かつ、少数であったことが、被災者、孤立集落にとって最初の数日間の苦難につながったこと。
熊本地震では自衛隊は発災2日目から1万4,000名投入、今回は2日目で2,000名
*岸田首相の言い草が、熊本では地元に師団があったからという不合理なもの

 

 第2に、現場からの道路渋滞の懸念からの現地視察差し止め要請が過度に伝達され、必要なボランティア投入含め、救援や復旧支援要員が公用・民間ともに少なかった状況が続いたこと。

 

 第3に、台湾、米軍はじめ救援・支援の対外組織からの申し入れに対し、断ったことから救援・支援の資源(人、機材等)投入が遅れたこと。

 

 第4に、志賀原発の被害情報の公表が二転三転し、政府発表の信憑性がゆらいだこと。発生直後の現地入り禁止の伝達は、原発の不具合を隠蔽する意図があったのではないかといった推測を生んだこともあり、正しい迅速な情報発表が極めて重要であろう。

 

 原発に関しては、一部とはいえ電源喪失が起き、油漏れ、モニタリングポスト一部喪失などといった重大な事態が発生したにもかかわらず、情報訂正が相次ぎ、また、想定以上のガルだったことも判明した。
 にも関わらず、原子力規制委員会志賀原発再稼働の基準変更は考えていないとの態度で、東日本大震災の教訓をふまえた見解とは思えず、全く理解できない。

 

 今回の震災は、道路の復旧のための支援資源(自衛隊、重機運搬等)の投入遅れ、陸路、海路(隆起による漁港使用不可)がだめなら空路による救援・支援資源の投入遅れが指摘でき、政府対策本部は、官邸は大いに反省すべきである。
自衛隊第一空挺団は、千葉県習志野で1月7日に米軍と合同訓練を行ったとの報道があったが、震災救援・支援対応が優先ではないのか。